2013年3月2日土曜日

日本ワイン・バー、「たすく」

2月のある日、数年前にパリで知り合い、今は大阪在住の友人に誘われ、京都の四条近く富小路通りにある「たすく」さんへ。四富会館というバーが混在した建物の中、入ってすぐ右にあります。

ここは日本産のワインを主に扱っているという珍しい(と私は思います)ワイン・バーで、ここの常連という方に噂を聞いた友人が「是非行ってみたい!」と誘ってくれたのでした。そこで、その常連さんも一緒に、現地集合で待ち合わせ……なのに、到着してみたら外のガラス戸に「風邪のため、本日休みます」という張り紙が…!
がーん……どうしよう??
…て、あれ?でも、中から声が聞こえるような…??
と立ちつくしていたら、中から扉が開き、友人が出迎えてくれました。常連さんに免じてママさんが特別に開けてくれたのだそうです!
(私たちの声が大きかったのか?張り紙にも関わらず、後から後から様子うかがいのお客さんが来て、ママさんはそのたびにお断りしていましたが…。意外とお元気そうにしていたのでそのときはあまり気にしていなかったけど、後から考えると、本当は体がお辛かったのでしょうか??ありがとうございます&遅くまで居座ってごめんなさーい!)

先に着いていた友人たちは、すでにグラスで白ワインを注文していました。私も同じく「グレイス甲州」という白ワインを注文。
さわやかで酸味しっかり、ストイックな感じの白ワイン。飲みやすいです。
(写真、撮り忘れました。)

そのあと、赤もいただきました。メルローを二種類。

二つ目のメルロー、仲村わいん工房「大阪メルロー」のラベルには「スズメバチが教える葡萄畑から」と書いてあり、その真意をママさんに聞いてみたら、「美味しい葡萄をスズメバチがガリガリ食べるので、それが良い葡萄の指標」なのですって。

一つ目、ボー・ペイザージュ「津金ブルー」の方は、私たちが白を飲んでいるときに、夫が「僕は赤が飲みたい」と言って開けてもらいました。抜栓直後の一杯を夫のグラスから飲ませてもらったら、樽っぽい味わいがかなり前面に出ていて、ちょっと残念な感じだったのですが、時間が経ったら変わってきて、私たちが飲んだときは、タンニンが落ち着いて酸がまさり、ピュアさが感じられるワインになっていました。
ママさんいわく、「造り手さんは日本でもトップクラスで、彼を目指している人も多い」のだとか。さらに、「生産量が少なく、なかなか手に入らない」ワインなのだそうで…そんな貴重なものを開けてもらって、なんだか申し訳ない。でも美味しかった!飲ませていただいて良かったです。

日本のワインはほとんど飲んだことがなく、こちらでいただいた限りでの印象ですが、フランスのメルローに比べると「やっぱり太陽が少ないんだなあ」という感じがしました。
そこからどうするか(例えば、樽を強調したりしてタンニンを補充するか、酸をきれいに活かすか、など)、やはり造る人の方向性って大事なのだなあ…などと改めて考えさせられました。

お料理も、オリジナリティーがあって楽しいうえに、美味しかったです。
中でも、ごぼうとソーセージのかき揚げが、カリカリでスナック感覚でいただけて、アットホームな雰囲気のこのバーにぴったり、印象に残った一品でした(と言いつつ写真は撮っていない…)。
付きだしの和風ポトフ。
見えにくいですが、ボウルの奥に、
海草入りキッシュと赤ワインのパン(レーズン入り)も。

味噌漬けチーズ。
不思議に味わい深い!

おしゃべりが楽しく、お料理も美味しく、ついつい食べ過ぎてしまいました(バーに行く前にすでに軽く食事を済ませていたのに…)。
京都にいる間に、またぜひお邪魔したいです。


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