2013年7月14日日曜日

暑い日の軽い赤3つ

パリは7月に入って暑い日が続いています。
夏になるとスパークリングやロゼ、白がよく売れますが、やっぱり赤も根強い人気。でも暑い時は、どっしり濃厚な赤より軽いのが飲みたい。

ということで、ここ数週間のうちで飲んだ軽い赤を3つご紹介。

まずは6月半ば、気温が上がってきたときに飲んだ、セバスチャン・ボビネ&エメレン・カルヴェズ「ハナミ」2012年。
Sébastien Bobinet et Emeline Calvez "Hanami" 2012
うーん?「ハナミ」ってやっぱり「花見」のことよね??
花見の季節にはもう遅いけれど、品種はカベルネ・フラン、軽くフルーティ、でもタンニンはそれなりにあって、暑いときの食事のお供に良いのではないでしょうか。特に少し冷やすと(といっても白みたいにキンキンに冷やしてはダメですが)ボディがひきしまって美味しいです。以前飲んだ「グレタ・カルボ」と同じ生産者で、同じくマセラシオン・カーボニックですが、ヴィンテージが違うのと、こちらは醸造がもう少しシンプル(醸造期間が短く、樽ではなくタンク)らしいです。

6月末、日の長い夏の夕暮れに飲んだ、レ・カイユー・ドュ・パラディ(クロード・クルトワ)「ナカラ」2011年。
Les Cailloux du Paradis (Claude Courtois) "Nacarat" 2011
以前から好きなキュヴェ。品種は、たしかガメイだったと思いますが…ヴィンテージによって違う品種も入っているかもしれない。クロード・クルトワは「品種の博物館」みたいに、畑にたくさんの種類のブドウを持っていると言うし…。
ミネラリティがあって、タンニンも軽妙で、アルコール度も低いし、スルスル飲める。しっかり食べるときよりも、茹で野菜やサラダなどのさっぱりした前菜に合うかな。もちろん、アペリティフにも。

そして、つい最近飲んだ、ムーレシップ(アラン・アリエ)「ピチュネ」2012年。
Mouressipe (Alain Allier) "Pitchounet" 2012
6月に到着した新しいヴィンテージをまだテイスティングしていなかったので、数日前、店主とお店で一本開けてみました。抜栓直後は人口香料を加えたのではないかと疑ってしまうくらいに強いフローラル(バラ)な香り。口に含むと、アルコール度が高いのは感じますが、タンニンのひっかかりが全然なくて、ブラインドで飲んだら「ロゼ」と言ってしまいそうなくらい軽い赤。品種はサンソーとグルナッシュで、以前はサンソー中心でしたが、2012年は半々になっていて、「ロゼみたい」と言う私のコメントに対して、店主は「でもやっぱりグルナッシュの重みが感じられる」という意見。アルコール度が前年より高い(前年はたしか11,5度、今年のは13度)のも、グルナッシュの比率が多いせいかな?時間がたって段々と落ち着いてきたら、ちょっと苦みのある、いつもの「ピチュネ」っぽさが出てきました。多分、数週間から1ヶ月、そしてまた数ヶ月たったら、変化していくだろうなーという感じ。
で、これを昨日の夜、うちで開けてみたら、香りは前回ほど強烈ではなくて、いつもこのキュヴェに感じる苦みとか、多少のタンニンもだいぶ出てきていて、印象がまた違っていたのでびっくり…。ワインってわからないもんだなあー。
夏野菜のお料理(ラタトゥイユとか茹でアーティチョークとか)に合いそう。



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